当たり前を祈る日記

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恋人の家族

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毒を持つ両親から逃亡した後日談。
というか、つい先日の話。

親と絶縁をして生保に頼った。
その結果、金銭的に無理があり友人と交流することができず、社会的にほぼ孤立することになった。
しかし恋人である彼が唯一、繋がりを持ち続けてくれた。

そして彼の家族が、私を不憫に思って、気遣ってくれている。

本来の家族とは、
こんなにも暖かなものなのか、
誰かと一緒に囲む食事はこんなにも
楽しくて美味しいものなのかと、
感動していた。


でもそれは、私の勘違いであり、まぼろしだったことを知った。

私は、彼の家族にひどく嫌われている。
「らしい」ではなく、確実に嫌われている。
実際の言動を耳にしてしまったからだ。


彼のお姉さんは特に私に対する嫌悪感が強く、顔を見ることすら嫌だと言われた。イライラするんだそうだ。
そこまで嫌悪する理由は特にない。私は何もしていない、思い当たることは精神を病んでいることくらい。人間、誰しも好きなタイプと苦手なタイプがいるが完全に後者だと私のことを指して言った。感覚の問題なのだろうか?

お姉さんは、物事を誰かのせいにするのが嫌いで、誰かのせいにしている人自体も嫌いなんだそうだ。
だから「親のせいで」自分は病気になった、と、そういう事を簡単に言えてしまう私のことが嫌いなんだという。
決して簡単に話しているつもりは無い。実の、血の繋がった親の話を、そんなに簡単にヘラヘラと言うほど能天気ではないつもりだが、そう見えたのだろうか。

まぁ、人間的にそもそも合わないし、自傷行為をしたり複雑な家庭環境であると知っていたら、優しく接したり、関わったりはしなかったそうな。

私には兄や姉がいない。欲しいと思っても、
長女として産まれた私には絶対に得られないものだった。
だから彼のお姉さんのことがとても好きで、実の姉が出来たようで嬉しかった。

しかし、お姉さんの優しさは偽物だった。
初対面の段階から、お姉さん自身がかなり無理をして、私が話しやすいように、前向きになれるように気遣い、常に優しく、心を開けるように、頑張ってがんばって振舞っていただけらしい。それは私が病気であると知る前の話。そういう子だと知っていたら、あんなヘラヘラ振舞ったりしないわよ、と。

毒親から離れて以降、彼の実家に何度も何度も足を運んでいるが、なぜかお姉さんとは「お会いしないな、お元気かな?」と呑気に思っていた私。
お姉さん自身が私と会わないよう避けていたことと、彼のご両親もお姉さんの気持ちを配慮して、私とお姉さんを会わせないように、日時を調整していたのだ。

長い間気付かなかった私も馬鹿だと思う。

良く思われてはいないと分かっていたが、そこまで嫌われているとは思っていなかった。病気が理由ではなく、私の性格というか、人間性が受け付けられないと言われてしまって、悲しいとは思ったが、そこまで堂々と嫌悪感を出されると不思議と開き直れるものだ。違和感は感じていたし、受け入れることに悲しさはあったけれど、すとんと腑に落ちた。

嫌い宣言をされて心は軽くなった。



辛かったのは、彼のご両親のお気持ちを知ってしまったことだ。彼のご両親も、私のことは良く思っていない。それは予想外だった。

私に優しくしているのは、全て息子のためなのだと。私のことを邪険に扱えば、息子が辛い思いをするから良くしてあげているのだと、そう言っていた。

私は「普通の感覚を持ち合わせない」人間で、今は落ち着いているが「(息子は)爆弾を抱えている」ようなもの、らしい。

そして、私に気を遣い続けてしんどい、と。
可哀想だから、私の両親の分まで面倒を見てあげているだけ、だと。


彼に似て(というか彼が似たのだが)、とても温厚なご両親が、心の底ではそんな気持ちで私に接していたとは。今もその事実からは目を背けたくなる。受け入れられていない。

実の親と縁を切ったのに、あぁ、彼のご両親にも受け入れてはもらえないのだ、と。
それも当然のことである。
血の繋がった者同士でも分かり合えないことが、なぜ他人になら少しでも分かってもらえると油断してしまったんだろうか……

彼のご両親には非常に感謝している。
「希望を持ってね」
「いつか良くなる」
「諦めないでね」
と、言ってくれていた。
いつだって私の心の調子を気遣ってくれた。
度々ご飯に誘ってくれたり、
買い物へ行こうと連れ出してくれたり、
とてもとても良くしてもらっていた。

でも、それもまた、まぼろしだったようだ。

いつだっただろうか、
彼が家族に私の病気を打ち明けた時だっただろうか?それとも私が初めて入院したときだっただろうか?

時期は忘れてしまったけれど、彼のお母さんが、私の話を聞いて私のために泣いていたと彼は言ってくれていたが、それは嘘だったのだろうか。

とても悲しい。
また親がいなくなった、捨てられた。
そもそも拾われてなかった。

悲しいけれど事実なのだから、受け入れるしかない。時間はかかってしまうんだろう。絶縁したことも受け止めきれていないうちに、悲しいことが重なってくると少々つらい。



ここまで人に嫌われているとなると
本当に今までの全てが、

私の責任であり、
原因が私にあったのではないか?

と思えてくる。


実の両親が
私に暴言を吐いていたことも。
暴力を振るったことも。

彼のお姉さんの言うように、そもそも私の性格や人間性に問題があるからなのか。

病気のきっかけを自覚しているのも、おかしいことなのだろうか?皆分からないものなのだろうか……
親からこういう扱いを受けてきて傷付いたと話すことが、「人のせいにしている」ことなのか……?

それは偏見だ!と主張する声も
お前がおかしいんだ!と嘲る声も
どちらも聞こえてくる。

頭が重くなる。

病気になった原因探しなんてことをしても、意味は無いことは分かっている。過去を振り返っても、その時点に戻ることなんて出来ないし、もう起きてしまったことを無かったことには出来ない。

だから、忘れられないほど傷付いた思い出を、思い出さないように、今日を生きて、手を差し伸べてくれる人がいるのだから治療にきちんと取り組んで、病気を克服する日がいつかきっと来るんだと、そう思っていたのになぁ。



そんな彼のお母さんから、近くの神社で購入してきたという「健康守」を頂いた。

人の気持ちは複雑だ。分からない。



私のことをこっそりと悪くいうのも、私の前で笑顔を見せるのも、どちらも本当の姿でそのほんの一瞬だけは、その時々で違った気持ちでいるのかもしれない。
人の感情は複雑だから、ずっと、好きと嫌いの間を揺れ動いているのだと信じたい。あの優しい笑顔の全てが作りものだったとは、思いたくないのだ。



全てが分かってしまった今、私は今後彼のご家族とどんな風に接すればいいのか、どんな笑顔を見せて、どんな話し方をすればいいのか。今は何も分からない。


ご家族からしたら、そんなことどうだって良いのだ。「私のことが嫌い」という事実は、私が今ジタバタしたところでちっとも変わらない。
多少の前進や努力を見せたって、私は精神的におかしな人に変わりはない。時間が経って治りましたと言ってからがようやくスタートラインなのかもしれないし、それでも受け入れられないかもしれない。お姉さんからはそもそも性格が合わないと断言されているのだから、何をしても今は無駄なのだ。



少し前の私へ。
今、親に気持ちを伝え離れることが出来て、やっと前へ進めたんじゃないか?と喜んでいる。そうだ、そこの私よ。聞いてくれ。
実の親を乗り越えた先にも、また壁は待っているぞ。残念だったな。私もすごく残念だぞ。きっとしばらくぶち当たって、動けないだろう。
でも、そんな時でも恋人だけは唯一繋がってくれている。私との未来をずっと考えてくれている。だからまだ不安に思うことはない。
今の彼は、私と自分の家族との間にできてしまった溝を感じて悩んでいるぞ。彼は自分の家族に愛されて育った、とても優しい人だ。だからこそ、どちらの気持ちにも挟まれて、彼もまた辛い思いをしている。
恋人との繋がりは、いつ途切れるのか、はたまた途切れずにいるのか、今の私には分からない。何かあったら、また連絡する。
とにかく今の私は前へ進もうと努力するよ。
過去の私はそのまま生きていてくれ。死なないで、実の親を乗り越えたことを、ちゃんと味わい受け止めてくれ。そこが重要だ。今の私はまだ実の親との絶縁した気持ちを、完全に整理出来ていない。だから過去の私よ、その辺もうちょっと頑張ってくれ。



足掻くのは止めて、時間が全てを解決してくれることを、ただただ祈る。